西目屋村立西目屋小学校    取材日:2018年11月9日  取材者:総務課 今村 菜美

『ぼくらのふるさと西目屋を学ぶ ブナから生まれる“BUNACO(ブナコ)”』

 世界自然遺産 白神山地の玄関口にある西目屋村。
 車窓から赤や黄色、オレンジに色づいた山々を眺め、青森の短い秋の風景を楽しみながら西目屋村に向かった。
 村唯一の学校である西目屋小学校では長い間、白神山地の動植物や環境保全などを学び「ふるさと西目屋」の魅力や今後の西目屋村について考える学習を行っている。その一環として、3年生はブナの学習をしているということで今回取材した。
 西目屋小学校3年生は8名、男子のみの学級ということで、とにかく元気いっぱい。これまでブナの学習として、ブナ林を散策し、ブナの木について学習してきた。この日はブナがどのように活用されているのかを学ぶためにブナコ西目屋工場へ出向き、工場見学とブナコ製作を体験した。
 現在の西目屋小学校は、旧西目屋中学校が東目屋中学校に統合されたことで中学校校舎に移転し、旧西目屋小学校校舎はブナコ西目屋工場となった。西目屋小学校からブナコ西目屋工場は目と鼻の先。歩いて工場へ向かった。
 ブナコ西目屋工場は当時の小学校校舎をそのまま活かした造りになっており、廊下や教室、エントランスには当時使用したと思われる跳び箱や木琴なども置いてあった。どこか懐かしく、小学生に戻ったような気分を味わう。

 工場のスタッフ工藤さんが出迎えてくれ、みんなで挨拶。
 はじめに工藤さんからブナコの歴史について説明を受けた。
ブナの木は水分を多く含んでいるため建物には向かず、捨てられるブナを有効活用するために62年前に開発されたのがブナコだという。

 ブナコとは・・・BUNA+COIL=BUNACO

 ブナの原木をかつらむきのように薄くスライスし、それをテープ状にカット。それをコイルのように巻き重ねた円盤形を湯呑み茶碗などで外側から中心に向けて成型していく。一つ一つ手作業で作られており、昔も今も変わらない、世界で唯一の製法である。
 子どもたちは「ブナはどこから来ていますか?」など工藤さんに質問していた。

 次に音楽室へ行き、ブナコのスピーカーを体感。ブナコのスピーカーは音が柔らかく、中音から高音が得意で、女性の歌声やジャズ、クラシックを聴くのに大変良いとか。スピーカーには値札もついてあり、子どもたちはビックリ!(私もビックリ!!)

 また、よく売れているという照明についての説明。オレンジの暖かい色になるのがブナの特徴で、他の木だとこのような独特な色合いは出ないそうだ。

 次はいよいよ作業場へ。
 まずは巻き上げ。細長いテープになったブナをコイルのように巻き、円盤形にしていく作業。製造工程の中でこの作業が一番難しく、熟練した技が必要。職人さんが手際よく、グルグルと巻き上げていく様子を子どもたちは真剣な眼差しで見つめていた。

 次に型上げ。平面の巻き板を湯呑み茶碗などで外側から中心へと押し出して立体にしていく作業。子どもたちも出来上がったばかりの器を触ってみる。指で形を自由自在に変形することもでき、もとの平面にも簡単に戻すことができる。同じ商品については形にバラつきがでないよう規定サイズの型を使って調整も行っている。

 この後、水で薄めた木工用接着剤を塗り、乾燥させる工程と乾燥したものを研磨していく作業を見学。研磨する前と後での手触りを確かめた。

 次に工場内にあるショップに行き、実際に売られている商品を見学。黒やこげ茶色など色づけされたものもある。だが、全く色づけされていない、木本来の色の商品が一番難しいそうだ。一番の売れ筋はティッシュBOX。実はテレビドラマのセットでも多くのブナコ製品を使用しており、シンプルでスタイリッシュなデザインは空間を落ち着かせてくれるとか。ブナコは今や日本、いや世界のインテリアブランド。一つ置くだけでも部屋がおしゃれになること間違いなし!皆さんもお部屋にひとつブナコいかがですか?

 いよいよブナコ製作体験。
 湯呑み茶碗ではなく、缶コーヒーの空き缶を使用して型上げを行う。職人さんに教えてもらい、「ググッ、ググッ」と押し出していくと少しずつ器に近づいていく。
「あっ!取れちゃった・・・」
 力加減が難しく、力んでしまうとコイル部分が外れてしまうのだ。がっかりした表情を見せたがあきらめず再チャレンジ!

 最後、接着剤を塗って、今日はここで終了。
 一つ一つ形が違う、世界で一つだけの器、無事完成!乾燥させて学校に届けてくれるとのこと。

最後、お世話になった工藤さんと職人さんたちと記念撮影!

終了と思いきや「ブナの木くずを取ります!」と工藤さん。
子どもたちを一人ずつエアーコンプレッサーで「プシュ!プシュ!プシュー!!」
今日一番(?)の子どもたちのスマイルが見られた瞬間!