八戸高等支援学校    取材日:2019年9月20日  取材者:総務課 藤田制覇

生徒と地域をつなぐ憩いの場 ~Café854~

2017年に開校した八戸高等支援学校。美しい校舎の廊下を進むとそこは…

 生徒たちが月一回営業するおしゃれなカフェでした!

 開校する時に、どのように地域と関わるか、学校のことを知ってもらうにはどうしたらよいのかという先生方の話し合いで、食品加工がいいのではないかということをきっかけに始まったCafé854(はちこうし)を取材します。
 まず始めに目に飛び込んでくるお店の看板は、八戸工業大学の生徒たちとの共同制作。コーヒーはカップではなく豆をデザインしてほしい、学校が鮫町にあるので鮫の絵を付けたいなど、細部にまでこだわっています!

←Caféの点をコーヒー豆にしています

    
鮫のシルエットがかっこいいです!→

 地域との繋がりを大切にしているカフェには、近所の保育園の園児がお散歩の途中に立ち寄って一休みしにきます。取材を行ったこの日は、保護者の方をはじめPTA会長さんや町内会長さんも来店していました。

 カフェ立ち上げの1年目は接客、パン作り、焼き菓子作り等の技術を身に着け、カフェ営業の地盤を固め、学年が上がったら後輩に指導し、指導を受けた生徒がさらに後輩に指導できるような環境作りを行ってきたそうです。カフェでは、豆にこだわったコーヒーをはじめとした飲み物、地元のパン屋さん直伝の手作りパン(およそ20種類から日替わりで提供)、午後のひとときにピッタリな焼き菓子を提供しています。

 そういった取り組みや授業、カフェ営業を通じて接客・調理技術を磨き、八戸高等支援学校開校から新設された産業科の生徒が全学年に揃った今年度、ランチメニューの提供に挑戦です!

←カラフルでおしゃれな看板!

                Aランチ→

←Bランチ

ご覧の通りとても美味しそうなランチメニューなので、開店後まもなく・・・

 実食は叶わなかったのですが、どのような味なのかインタビューしてみると、Aランチのスフレオムレツはほんのり甘く、ふわふわな食感。Bランチのチキン竜田は南部町にある味噌屋さんの塩麹を使用したジューシーな一品とのこと。500円という値段と美味しさに食事をしていたお客様も大喜びの様子。

 ランチ提供の初日ということで来店していたこの方は以前にも来店したことがあり、「営業の回数を重ねるごとに接客も調理も上手になっているなぁと見ています。日々の授業や先生の指導がいきているんだなぁと感じますね。」とインタビューに答えていただきました。

 カフェ営業に携わる生徒たちは、役割を固定することなく業務全般を行っています。話すことが得意ではない子が接客をすることもあれば、料理が苦手な子が調理を担当することもあります。

 「コミュニケーションが苦手な子でも接客を通して話すことができるようになったり、おいしかったよと言われると笑顔になり嬉しいのだと思います。子供たちそれぞれの得意なところを見つけて、そこを伸ばしてあげる。様々なことに挑戦していく中で、本人たちがこれならできる、自分ができることを見つけられることはすごく大切なことなのです。できることが増えるのは、子供たちにとってやる気や喜び、自信につながります。」そうお話ししてくれたのは、あおもり食命人(※)の登録を得ている担当の先生。個人で作る量ではないパン作りに最初は戸惑った先生は、自らパン教室に通い調理の腕を磨き生徒たちへ指導しています。

 カフェをきっかけに生徒たちと接して、こんなこともできるんだよ!このような形で地域貢献ができるんだよ!ということを皆さんに知っていただくことを願っていますと話してくれた先生の熱意が、地域の人たちに親しまれるカフェづくりに繋がっているのだろうと私は感じました。

※あおもり食命人…「新鮮で安全・安心な旬の
 県産食材を活かした健康的な食事(=いのちを支える食)をつくる人」という造語
 (青森県庁HPより)

 お店が落ち着いてきたころ、実際にお店に出ていた生徒たちにインタビューする時間をいただくことができました。

 接客を担当していた生徒(2年生)に、今日のランチ営業についてうかがってみると、「ランチは初めての経験なのに加えて、1年生に教えながら進めていくのは大変です。」と初日のお昼を乗り越えた疲れが垣間見えました。しかし「ランチを始めてよかったと思う。普通の飲食店でもランチ営業をしていてそれと同じく自分たちもランチ営業をすることで、実践に近づいているように感じます。」と、誇らしげに語ってくれました。

 将来どのような職業についても、学んだことや経験したことをいかせるようにしたいと話してくれたこちらの生徒は、「軽食ランチの初日でたくさんのお客様に来ていただいて疲れはしたが、その分お客様の笑顔や美味しかったの言葉が嬉しいのでよかったです!」と笑顔で話してくれて、その姿はプロの店員そのものでした。

 続いて、調理を担当していた生徒(2年生)にもお話をうかがいます。
 「これからどのような料理に挑戦してみたいですか?」という質問には、「みんなに教えられるようなスイーツを作りたい」と答えてくれました。この生徒が作る濃厚抹茶プリンはお客様にとても好評とのこと。カフェを担当している先生は、「彼は計量がとても正確で作業も丁寧なので、繊細なスイーツが得意なんですよ。」と太鼓判を押していました。

 今後の目標については、「先輩がとても優しく丁寧に教えてくれた。自分もそういう先輩になりたい。」と意気込みを語ってくれました。後輩ができて約半年、自分自身のスキルアップに努めつつ指導にも熱意を燃やす姿勢をみて、頼りがいのある先輩になっていくのだろうと感じました。

←この日のスイーツは秋のお月見をイメージしています!

 最後に、今後Café854をどのように展開していきたいですか?と担当の先生に伺うと、学校以外の場所でも販売できたらなぁと考えているとのこと。地域のイベントや地元のお店に商品を置いてもらうなど、より一層多くの人たちとふれあう機会を作っていきたいそうです。
 次回の営業日は1/21(火)11:30~となっておりますので、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?素敵な生徒たちが来店をお待ちしています!

☆本文登場のお店
 ・珈琲の香
   八戸市大字鮫町古馬屋23-695
 
 ・サンライズベーカリー
   八戸市大字鮫町小長根31-7

 ・森田麹・味噌店
   三戸郡南部町苫米地下宿21